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就職活動

 

Y: 就活している女子大生の黒スーツがいいですね。

M: コスプレを見るような、生暖かい視線を送らないで。

Y: 僕が人事だったら、もうそれだけで採用ですよ。

M: あんたが人事をやるような会社に、誰も就職を希望しないから安心していいよ。

Y: もうサラリーマンやって10年近くなりますけど、なんでこんな奴隷に、みんななりたがるんでしょうか。

M: そんなに悲惨でもないでしょ。

Y: 大学生諸君!君たちは本当に会社員として働きたいのか!それでいいのか!

M: あんた、会社説明会とかで「ウチの会社はやり甲斐があります!」とか言ってるじゃない。

Y: お仕事ですから。

M: もうあんたは説明しなくていいよ。

Y: 意外と好評なんですけどね。この小芝居。

M: たぶん、みんなウスウス気づいてるよ。

Y: こっちだってウスウス気づいてますよ。本当はサラリーマンなんてやりたくないって匂いが8割以上からする。

M: でも、仕方がないよね。働かないと、死んじゃうんだもの。

Y: 「働かないと死ぬ」って、よく考えると、おかしくないですか?

M: おかしくないよ。

Y: 30世紀とか40世紀とかかもわからないけど、たぶんロボットだらけになってると思うんですよ。

M: それで?

Y: ロボット達がめっちゃ働いていて、人間が働く隙がほとんどないのに、「働かざる者食うべからず」なんて言うのはおかしいですよね。

M: 今はロボット達はいないよ。

Y: でも、その過渡期なわけじゃないですか。どこかで「勤労の義務」を解除しなければならない。

M: まだ遠い先なんじゃない?

Y: 少なくとも「働かざる者食うべからず」というのが、いつまでも正しいことではないというのは言えます。

M: じゃあ、どうすればいいのよ。

Y: 労働しなけらばならないと考えている人は、2通りいる。

M: どういうこと?

Y: 1つ目は、みんなが働いて納めた税金を、五体満足なのに働かない人がもらうのは不平等だから、全員が働くべきだという考え方。

M: それは、やっぱりずるいよね。

Y: この考え方の人は、基本的に「仕方がなく」労働をしている。ロボットが働いてくれる社会で全員働かなくて済むなら、勤労の義務はなくていいと思ってる。

M: それ以外の考え方ってあるの?

Y: それが2つ目。勤労こそが生きがいであるべきであり、働かなければ人間が腐るという考え方。

M: それもちょっとわかる気もするけど。

Y: この考え方の人は、そもそもロボットが働いてくれるという社会自体に嫌悪感を抱く。苦労して、助け合って、自分たちで生産してこその人間じゃないかと。

M: あんたはどっちなの?

Y: 概ね前者です。2つ目のロボット社会に嫌悪している人をなんとかすれば、晴れて勤労の義務の解除に向けて前に進むことができる。

M: それは前に進んでいるの?

Y: この2つ目の考え方は、宗教と同じ。労働によって人間を感じたければ、どうぞそうしてください。

M: どうでもいいと思っている人を巻き込むなということ?

Y: 自分の考え方で相手を染めようとするのは、人間のよくないところだと思う。宗教は好きにしたらいいけど、入信の義務化はダメです。

M: とはいっても、小さい頃から勤労こそが美しいと教育されてきたのだから、難しいと思うよ。

Y: 勤労の中に、自分の生活向上と他者への奉仕が混ざっているのがよくないです。勤労が美しいのは、他人や社会のために何かをするという奉仕の部分だよね。

M: 奉仕は義務化しにくいよね。

Y: 自身の向上は、義務化する必要はなく、また奉仕は、義務にしてしまうと奉仕ではなくなります。

M: でも、今はロボットがいないわけだから、みんながやりたくない仕事を誰かがやらなきゃダメじゃない。

Y: そういった仕事をやりたい仕事に就けなかった人に対して、「勤労の義務だ」「仕事を選ぶな」と押し付けるのもよくないと思いますよ。

M: そうなりたくなければ、努力して、少しでも希望に近い仕事をすればいいじゃない。

Y: 例えば、学校で掃除当番を割り当てるとする。優秀な成績だったら掃除当番は免除という考え方はどう思いますか?

M: うーん。それは賛否両論かもね。

Y: 今の世の中は、それと一緒ですよ。「能力が足りないのだから、誰でもできる嫌な仕事を低賃金でやってください」

M: しょうがないじゃない。

Y: 僕はこれは違うと思うんですよ。

M: じゃあ、どうしたいのよ。

Y: 皆が嫌がる仕事を高賃金にすること。

M: 低賃金でもその職に就こうとする人がいるんだから、需要と供給がマッチしているんじゃないの?

Y: 今は働かないと死んでしまうから、仕方が無く低賃金でも働いている人がほとんど。ベーシックインカムなどで最低限の生活を国が保証すれば、正しい需要と供給になるはず。

M: 高賃金だと雇う側がきついし、それがモノの値段に直結するじゃない。

Y: それが正しい需要と供給。今のモノの値段は、我慢している人間の血や汗で下げられている。

M: でも、例えば介護職の賃金を上げると、そのサービスを受けることができない人が出てくるよね。

Y: 介護する側が我慢をするというのもおかしいと思うし、多くの人にサービスを受けてもらうなら、もっと税金を投入するしかないね。

M: あんまり現実的じゃないね。

Y: 労働力をあまりにも軽視していることの方が、私にとっては現実的ではないです。本来、就職活動なんてしなくてもいいはずなんですよ。

M: なんで?

Y: 資本家の自己満足のために労働力を提供するんだから、雇う側が頭を下げるべきでしょうが。

M: わざわざ企業側が、学生のところに挨拶に行くの?

Y: 学生側が企業を面接するんですよ。

M: どうしてあんたが、サラリーマンになれたのかが分からない。

Y: まずES登録からですね。履歴書も書いてもらう。

M: 企業の履歴書って何を書けばいいのよ。

Y: 写真はビルですね。最近はデジタル加工するのが流行りです。

M: どこを加工するのよ。

Y: 染みをとったり、1フロア高くしてみたり、窓をもう少し大きくしてみたり。

M: 意味無いよね。

Y: 履歴書には業績を書かなければならない。

M: これはきついね。

Y: 「この2年間の赤字は何をしていたのでしょうか?」

M: なんでそんな圧迫面接なのよ。

Y: 「私を雇用したいという志望動機をお聞かせください」

M: ウザいね。

Y: こういうウザいことを企業側は何食わぬ顔で聞いてくるじゃないですか。

M: これ、企業側はなんて答えるのよ。

Y: 「貴方の成長性とグローバルな人柄に惹かれ、貴方を雇いたいと思いました」

M: グローバルな人柄って何よ。

Y: 「なぜこの系統を志望なさったのでしょうか?」

M: 系統なんてあるの?

Y: 理系とかいやし系とか、変化系とか強化系とか。

M: ハンター試験?

Y: 「我が社は慢性的な強化系不足で、ぜひ即戦力となる貴方に来ていただきたいと考えております」

M: いつの間にか、念能力がないと就職できなくなってるんだけど。

Y: 「同系の他の人と比べて、なぜ私を選んだのでしょうか?」

M: この質問が、一番困るよね。

Y: 「貴方は、今はこの系統の3番手となりますが、念の潜在力に将来性を感じています」

M: ここはみんな、取って付けたような回答になっちゃうよね。

Y: ナンバーワンよりオンリーワンな点をいかに見つけるかにかかっています。ただし、簡単には見つからないので、うまく切り抜けましょう。

M: オンリーワンがあるくらいなら、赤字になんてなってないだろうしね。

Y: 「では、御社の方から質問はございますか」

M: ここは、たくさん働いてくれるのかは聞いておきたいよね。

Y: そうだね。しっかり聞いておかないと、「ブラック社員」である可能性がある。

M: ブラック社員って、あんたみたいに働かないってことだよね。

Y: 映画化もされている。『ブラック社員が勤めてるんだが、もう会社は限界かもしれない』

M: これは見どころが全く無いよね。

Y:「残業はどのくらいできそうでしょうか?」

M: いきなり核心を突く質問だね。

Y: 「残業・残飯・残尿感、残り物には福なんてないですよ」

M: そんなこと実際に言ったら、残念なことになるね。

Y:「やってみたいお仕事などはありますでしょうか?」

M: あるの?

Y: 「ドモホルンリンクルを見守り続ける人になりたいですね」

M: 大阪さんじゃない。

Y: 「では、選考させていただいてから、結果をお伝えいたしますので、しばらくお待ちください」

M: これって、学生が企業に内定を出すということ?

Y: 当たり前じゃないですか。最近の流行は、内定切りですね。

M: でも、こんな労働者が優位な状況だったら、就活している女子大生の黒スーツはなくなっちゃうね。

Y: やはり「勤労の義務」は大切ですね。

M: おやすみ。

Y: おやすみ。

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