MとY

 
 
 
 
 
 

バレンタインデー4

 

Y: バレンタインデーです。

M: 今年のバ撲委の活動はどうするの?

Y: これからは、どんどんチョコレートを渡してくださいキャンペーンをしますよ。

M: 方針転換?

Y: バ撲委では、誰へのものなのかと、その恋心指数を刻めるチョコレートを開発中です。

M: 何その恋心指数って。

Y: そもそも「恋」とは何だと思いますかね。

M: それが分かるんだったら、あんたはとっくにチョコレートをもらえているはずだよね。

Y: 「恋」という漢字の心の位置は下心。「愛」のいう漢字の心の位置は真心。

M: それは、団塊世代のオッサンのネタだよ。

Y: あと「H」の次に「I」があるともよく言うよね。

M: それもオッサンだよ。

Y: 「恋」とは、その人のことを好意的に想う時間です。24時間のうち何%、その人のことを考えていたかが、恋心の大きさとなります。

M: 好意的じゃないと恋心じゃないの?

Y: 誰かのことを考えるにあたって「腹立つ」とか、考えることもありますよね。これをここでは「負の恋」として扱います。よって、反対は「正の恋」です。

M: 「負の恋」は「正の恋」を相殺するの?

Y: たとえば、恋する人がいるとしましょうか。その人のことを好意的に考えている時間が3時間。その人のことで苛立った時間を1時間。

M: それだと合算して、正の恋を2時間とするの?

Y: しません。チョコレートには3時間分と1時間分が別々に刻まれます。

M: 苛立った分も出るんだ。

Y: 合算せずに、別々にする必要は後ほどわかります。

M: チョコレートにはどうやって刻まれるの?

Y: 365日×24時間で、8,760時間。1年間でAさんのことを876時間好意的に考えていたら、Aさんに対する恋心指数は10%となり、To:A +10% というチョコレートの完成です。

M: これは、まずいね・・・。

Y: うすうす感づいてきましたね。1年間、その人のことをどれだけ想ってきたのか、掛け値なしで見透かされるわけです。

M: そんなの渡せるわけないじゃない。

Y: このチョコレート、自分のことを一番に考えていると、自分への恋心指数が高くなって、他の人への恋心についての淡さが浮き彫りとなります。

M: 自分チョコが、さぞかし美味しそう。

Y: でも、おそらく付き合う前の人とか、片想い中の人にとっては、好都合のチョコですよ。自然に恋心指数はアップしますし、好感度も高いでしょう。

M: でも、片想い中の人って、変に嫉妬したりして苛立ちも多そうじゃない?

Y: 性格がゆがんでいると「負の恋」の数値も刻まれるので、渡しづらいものになるでしょうね。

M: ダメじゃない。

Y: ダメじゃないですよ。私はバ撲委ですよ?

M: 現在進行形の人達にとっては?

Y: だいたい、バ撲委リサーチによると、付き合い出す前後がピークで、あとは恋心指数は減る一方です。年々、同じ相手にチョコを渡すのが厳しくなります。

M: なんなのよ、そのバ撲委リサーチは。

Y: 人間は欲望の塊ですからね。手に入れた瞬間、次を求めるもんですよ。付き合う前の過程が一番楽しいというのは、自然なことです。

M: これって、付き合い続けると「負の恋」の方が大きいなんてこともあるよね。

Y: それならまだマシです。重みがありますから。最悪は、その人のことについて無関心で、正も負もゼロというチョコです。

M: でも「恋」が「愛」に変わっているのかもしれないよ。その人のことを考える時間が減っても、大切に想っているとか。

Y: 例えば?

M: 家族愛とか。普段、親のことを考えたりはしないけど、大切でしょ?ちなみに「愛」に定義はあるの?

Y: 「恋」は「無意識」にどれだけの時間を、相手のことを考えるのに使ったのかに対し、「愛」は「意識的」にどれだけのコスト割合を、相手に対して使えるのかです。

M: なんか、よくわかんない。

Y: 老人に席を譲るのも愛情ですよね。この場合、多少なりとも自己犠牲が発生する。言い換えれば、愛情はその人に対してどれだけ献身的かということです。

M: 家族愛とかと違うんじゃない?

Y: 同じですよ。家族愛なら家族のために、どれだけ自分のコスト、すなわち、自分の時間・エネルギー・財産などを相手に使えるかということです。

M: じゃあ、お金持ちの方が愛情いっぱいということ?

Y: 違います。だからコスト割合としています。自分の総コスト量のうち何割を使うかが愛情の大きさとなります。

M: じゃあ、何かあったらコストを使う気構えはあるから、彼氏に対しても愛情があるんだよ。

Y: まあそう言って、弁明するがいいです。日本のバレンタインデーは「恋人の日」ですから、そもそも愛については触れる必要はない。

M: こんなチョコが出回ったら、ものすごくギスギスした日になるね。

Y: そして、チョコを渡すこと自体が無かったことになっていくのが理想ですね。

M: それがバ撲委の狙いなの?

Y: Exactly!

M: そんなチョコを開発したら、さぞかし、いろんな人から、負の指数入りのチョコを送り付けられるよ。

Y: 反省してまーす。

M: おやすみ。

Y: おやすみ。


反省してまーす

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