MとY

 
 
 
 
 
 

学校

 

Y: 学生時代にもっと勉強しておけば良かった、とか思ったことないですか?

M: ないね。

Y: 何ていうかさ、優しさ、みたいのをもっと勉強すればよかったんじゃないでしょうかね。

M: 私は優しさを十分に理解した上で、使い分けしてるよ。

Y: 使い分けしてる時点で、優しさじゃないよね。

M: で、あんたは、もっと勉強しとけば良かったとか思っちゃってるわけ?

Y: そもそも、何かを学ぶことは、誰でもいつでもできるようになっていないとおかしい。

M: いつでもしたらいいじゃない。

Y: そんな暇、なかなか無いじゃない。

M: モンハン何時間やったのよ。

Y: この格差社会においては、貧しさのために学べないこともあったりする。

M: 貧しくたって、学ぶことはできるでしょ?貧乏でも東大に行けるじゃない。

Y: じゃあその人は貧乏じゃなければ、もっといろんな可能性があったでしょうね。

M: まあ、そうかもしれないけど。

Y: こういうことは、特異点で議論してはいけない。全体で見ると、親の資金力と子供の偏差値の相関はあると言われている。

M: それは、お金持ちの親は能力も高いだろうから、その能力が子供に遺伝して相関が出てるんじゃないの?

Y: 能力と収入に相関があることの方が疑わしいですし、能力と収入に相関があってもいけない。

M: なんで?

Y: 能力があっても、出し切るかどうかは本人の自由なので、能力があって収入がなくてもよい。というか、全力で頑張らないと「悪」という風潮を何とかしてほしい。

M: 話が逸れてるよ。

Y: とにかく「親のお金がないと子供の選択肢は減る」というのは事実ですよね?

M: そんなことないんじゃない?

Y: 同じ100mを走るにしても、お金があればコースを整備して近代的な靴も履けるけど、貧しいと砂利の中を裸足で走ることになる。どちらが良いタイムを出せる可能性が高い?

M: 可能性だけで議論するのも、良くないと思うよ。

Y: 少なくとも、子供の可能性が親のお金に左右される状態は好ましくはない。

M: 親のお金なんかを凌駕するほど、子供の可能性は無限ってことになってるんだから、あまりつつかない方がいいよ。

Y: あと、僕のように多忙な企業戦士が、学びたいのになかなか学べないのも良くない。

M: モンハンの何の武器を装備したら企業戦士になるの?

Y: そうかと思えば、学校にいる間、嫌々勉強していたりすることもあったりする。

M: 勉強ってそういうもんじゃないの?

Y: そもそも、なぜ、子供が辛い思いまでして学ばなければならないのか?

M: 良い大学に入るため?

Y: じゃあ、何のために良い大学に入るのか。

M: 安心して暮らせそうな会社に入るため?

Y: つまり、学ぶことの目的が、会社に入ることになっちゃってますよね。

M: 大学に就職課があったりするじゃない。

Y: 大学も会社も、学問を選抜の道具としか考えていないから、教育がめちゃくちゃになっている。

M: じゃあ、どうすればいいのよ。

Y: 大学は、研究機関の位置付けとし、一般の学生は受け入れない。

M: 大学生がいなくなるじゃない。

Y: そうなりますね。

M: 大学の講義を聞きたい人はどうすればいいの?

Y: 講義は門戸を開きます。そこに入学も卒業もありません。学びたいなら、いろんな大学の興味のある講義を受講すればよいです。

M: 入試もなくなるの?

Y: なくなりますね。そもそもカンニングがニュースになること自体おかしいのです。人生における入試のウエイトの高さの現れが、注目度の高さになっています。

M: 大学生がいなくなっちゃうと、会社はどうやって人材を確保すればいいのよ。

Y: おそらく高校生を狙いだすでしょうね。

M: それだったら、何も変わらないじゃない。

Y: もう、学校を廃止してはどうでしょうか?

M: 義務教育とかどうするのよ。

Y: 小学校とか中学校とかそういう概念を無くして、もっと細かい科目単位で義務化する。

M: どういうこと?

Y: 読み・書き・そろばん、つまり「国語」と「算数」は必須。あとは日本国のこと、つまり「公民」を学ぶことを義務付ける。

M: 他の科目だって大事でしょ?

Y: 義務を多くすると自由がなくなります。他は無くても、まあ何とかなりますよ。

M: それらの科目は、どこで習うことができるの?

Y: どこでもいいです。科目ごとに国家試験を課します。それに合格さえすれば、その過程は問いません。

M: 国語、算数、公民以外の科目の国家試験もあるの?

Y: いらないでしょ。

M: 企業は、何を基準にして人材を獲得すればいいのよ。

Y: 自分たちで試験でもやったらいいよ。

M: それを推し進めると、企業間でセンター試験のようなものを作り出しちゃうんじゃないの?

Y: 勝手にやったらいい。

M: それなら、結局、そのセンター試験で良い点を取らせるような塾のようなものができて、お金持ち有利となるじゃない。

Y: そううまくはいかないと思うよ。

M: どうして?

Y: 今の学校って、科目の他にもいろいろ教えてるよね。

M: 集団教育?

Y: そう。学校を無くすということは、集団における立ち振舞いを学ぶ機会が無いということです。

M: 学校無くしちゃダメじゃない。

Y: 集団行動ができないと困るのは、会社ですよね。

M: 会社だけじゃないでしょ。

Y: どこでもいいけど、困るところが教えたらいいです。協調性や自己犠牲に上下関係。今の学校の集団教育は会社にとって都合の良い兵隊の育成。

M: 集団教育がないなら、コミュニケーションがうまく取れない人が増えるんじゃないの?

Y: 集団教育があったって、うまく取れてないですよ。それに学校が存在しないことで、いじめの問題は一気に解決です。

M: それは解決と言えるの?

Y: 集団教育なんかやってる暇があるなら、もっと大事なことを勉強すべき。

M: 何よ。

Y: 日本は資本主義ですよね。

M: そうだけど。

Y: 資本主義は、資本家と労働者で構成されています。どちらになりたいですか?

M: そりゃあ、資本家よね。

Y: 今の日本の教育は、資本家に都合の良い労働者の育成には熱心ですけど、資本家になる方法は教えてくれません。

M: そんなの自分で考えてなるもんじゃないの?

Y: これでは、資本家になれるかもしれないのに、自分は労働者になるもんだと決めつけてしまう子も出てきてしまいます。

M: 全員が資本家だったら、資本主義は成り立たないでしょ。

Y: 一度全員が目指すべきです。そうすれば、労働する際の意識も変わると思います。自分の労働力がいかに尊いものか、考えることができるようになります。

M: そんなこと言ったって、何を教えるのよ。

Y: 今の日本のシステムでは、よっぽど運が良くない限り資本家にはなれないということ。

M: そんな現実を、わざわざ学びたくないよ。

Y: 限りなく可能性がゼロに近いですが、資本家への近道は、犯罪に走るか、会社を起こして資本を拡大することです。

M: 会社の起こし方を学びましょう。

Y: 会社の起こし方、お金の流れ方、倒産になるケースなど、法律や経理の初歩をまず学びます。

M: そう言われてみると、そんなの知らないわね。

Y: 基本を学んだら、次は実践です。15歳くらいになったら、資本金100万円の会社を起こしてもらいます。100万円は国のお金です。

M: 何その新しいばら撒きは。

Y: 失敗しても国のお金だし、成功したらそのまま事業を続けてもいい。

M: だいたい失敗するよね。

Y: でも、中には大成功するものもあるかもしれない。日本が世界の主導権を取れるようなビジネスを生み出せるかもしれません。

M: あんただったら、どんな会社を起こすのよ。

Y: 100万円もらった15歳から、100万円を掠め取るようなビジネス。

M: ひどすぎる。

Y: 国語、算数、公民、資本主義。これだけ学べば十分ですね。

M: 私はそうは思わないけど。

Y: どうして?

M: あんたの理屈だと、本当に最低限のものを必修としているけど、このシステムだと例えば「理科」という科目に触れるきっかけがない。

Y: 触れなくていいんじゃない?

M: 「理科」の分野に本当は興味のある子だったかもしれないのに、巡り合うことなく終わっちゃうよ?

Y: 人生は長いです。いつかは巡り合いますよ。大人になるまでに学ばなければならないなんてルールはないです。年を取ってから学べばいいんです。

M: 広く浅く学ぶことによって、人生に深みが出るんじゃないの?

Y: そう思うのなら、親がそう指導したらいいです。学ぶなとは誰も言っていませんし、お金もかかりません。ただ、国が規制することではないと思う。

M: 教科については百歩譲ったとしても、やっぱり学校はないとダメだと思う。

Y: どうせ、青春ぽいこと言い出すんでしょ?

M: 学校では、仲間と苦楽を共にしたり、いろんなイベントで思い出があったりするもんだよね。

Y: 無いよ。

M: あんたは無いと思うけど、みんなあるんだよ。

Y: 青春ポイントを稼げる人って、学校じゃなくてもちゃんと稼ぐことはできると思うんですよ。

M: まあ確かに、仲間なんて学校じゃなくても作ろうと思えばできるね。

Y: 逆に、学校に行くことを強制されることによって、青春ポイントを稼がなきゃ、と考えちゃう人がかわいそう。自分を殺してみんなに合わせたりして。

M: あんた、そんな感じだったでしょ。キョロ充ってやつ?

Y: 僕は余裕のぼっちですよ。

M: そうだよね。

Y: 学校って、一部の充実感の裏で、多くの悲しみも生み出していることを忘れないでください。

M: だから学校はいらないと。

Y: でも、学校がなくなると、学園ドラマみたいのも無くなるね。

M: 金八先生とかピンチだよ。

Y: ただの説教好きなロン毛のおっさんになりますね。ミカンの箱がなくなるわけですから、腐ったミカンを取り除かなくても大丈夫です。

M: 「スクール☆ウォーズ」とかは?

Y: 「☆ウォーズ」ですね。

M: スターウォーズになってるじゃない。

Y: 遠い昔はるか銀河の彼方で、イソップは懸垂2回しかできない。

M: スケールが大きいのか小さいのか分からないよ。

Y: 今クールの学園ドラマだと、イケメンパラダイスあたりがピンチ。

M: どうして?

Y: あまりの低視聴率に、打ち切られそう。

M: それは単に、本当にピンチなだけだよね。

Y: 漫画とかも、学校が消えます。

M: スラムダンクとかどうすんのよ。

Y: 湘北高校が無くなるんで、たぶん、地区のバスケチームみたいのがあるんでしょう。湘北BCみたいの。

M: それは、花道がバスケやるきっかけがなくなるんじゃないの?

Y: 不良のままヤクザデビューです。ヤクザ漫画になります。

M: バスケさせなさいよ。

Y: 左手は添えるだけ。

M: 拳銃に添えてどうすんのよ。

Y: やはり学校がないと、影響大きいですね。

M: あんたが勝手に大きくしてるんじゃない。

Y: あ!学校が無くなると一つだけまずいことがありますね。学校の唯一のメリットが無くなってしまう。

M: 何よ。

Y: JCとJKの制服が見れなくなっちゃう。

M: おまわりさんこの人です。左手は添えるだけでお願いします。

Y: おやすみ。

M: おやすみ。

関連記事

  Share (facebook) Check LINEで送る
 
 
 
 
 
 
Profile
 

kashiwai

  • Facebook : Yu-ki Kashiwai
  • Line : y.kashiwai
  • mixi : kashiwai
  • Twitter : @kashiwai
  • Mail : y.kashiwai at gmail.com
  •  
     
     
     
     
     
    E-Book
     
    「MとY」電子書籍
    http://wepublish.jp/
     
     
     
     
     
     
    S.Link
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    Search in M&Y
     
     
     
     
     
     
     
    All
     
    全タイトルを表示
     
     
     
     
     
     
    Twitter etc
     
     
     
     
     
     
     
    Inspired